WordPressプラグインを実際に使用する前に厳選することは大切です。というのも、ただ単に欲しい機能だからと追加してしまうと、、サイトやデータベースに支障が出てくる可能性が出てくるから。そこで今回は、これまでの制作現場で実際に使用してきたWordPressプラグインを18個ご紹介します。
WordPressプラグインを一括でインストールできるMulti Plugin Installer
WordPressプラグインを適用させる方法としては、管理画面の『プラグイン』の『新規追加』から追加するか、専用ページからダウンロードしてきて『plugin』フォルダにアップロードするのが従来の方法ですが、何気に手間のかかるものであったりします。制作期間中はできるかぎり手数を増やしたくないので、私は以下のWordPressプラグインを使用して一括でインストールしております。
Multi Plugin Installer

Multi Plugin Installerは、WordPressプラグインを一括でインストールして適用できるWordPressプラグインです。これを知る前の私は、WordPressプラグインを一つずつインストールして適用して、というのを繰り返しておりました。時に10数回繰り返さないといけなかったので、正直嫌な作業の一つだったのです。
しかし、このプラグインの存在を知ってからというもの、この作業を億劫に感じることが無くなりました。

上の画像のように、追加したいプラグイン名を一覧で記述して『Install & Activate plugins』をクリックするだけで、一括でインストールと適用ができます。
ちなみに、今回ご紹介するWordPressプラグインをすべて一括で適用するのであれば、以下をコピー&ペーストしてください。
Custom Post Type UI
Advanced Custom Fields
Smart Custom Fields
AddQuicktag
Simple Tags
Intuitive Custom Post Order
Broken Link Checker
Contact Form 7
Google XML Sitemaps
PubSubHubbub
WordPress Ping Optimizer
SNS Count Cache
EWWW Image Optimizer
Imsanity
WP Fastest Cache
WP-DBManager
Revision Control
まずはこのWordPressプラグインを用意し、これからご紹介するプラグインをインストール&適用していきます。
WordPressプラグインを厳選して決めた16個をご紹介
ここでご紹介しているWordPressプラグインは、すべての制作現場で使用しているものではございません。一部は使用せず、必要性を感じてから適用しております。WordPressプラグインを多用すると表示が重くなったり、相性の悪いプラグイン同士でコンクリフトを発生させたりするケースもあります。なので、あなたのWordPressブログに必要なものをピックアップしてからご利用ください。
Custom Post Type UI

Custom Post Type UIは多くのWordPressサイト制作で積極的に使用しております。カスタム投稿タイプを管理画面から追加できるプラグインです。カスタム投稿だけでなくカスタムタクソノミーの設定もできます。
カスタム投稿やカスタムタクソノミーはfunctions.phpで設定すればいいことなのですが、簡単に追加できるこのプラグインを活用し、制作期間の短縮のためによくお世話になっております。他にも類似プラグインはありますが、細かな設定もできるし管理画面の使いやすさもあって、こちらを使用しております。
Advanced Custom Fields

こちらも大変お世話になっているWordPressプラグイン。管理画面に専用の入力項目を追加することができ、入力したものをサイト上に表示させることができます。
これは、投稿ページだけではなく、固定ページ、カスタム投稿ページなどにも設定できるので、記事やページ毎に専用の入力項目を用意して更新しやすい環境をご提供しております。他にも、カテゴリー一覧やタグ一覧ページといったアーカイブページにも設定できるので、一覧ページ毎に画像やテキスト等を表示させることも可能です。
私の制作で今積極的に利用しているのが、美容室のヘアスタイルページ。複数の画像を表示させるように設定したり、ヘアスタイルに対するコメントや、このヘアスタイルが合うタイプをボタン形式で表示させたり、と色々と応用が効くのもおすすめの理由。
ちなみに、実際に制作したこちらのヘアスタイルページは、Advanced Custom Fieldsの機能を駆使して作成されたページです。
Smart Custom Fields

こちらもカスタムフィールド用のWordPressプラグインです。先述したAdvanced Custom Fieldsでは有料のオプションである『カスタムフィールドを繰り返しして使える』機能を無料で実装できるプラグインです。
例えば、料金ページなどで一つの項目に対してメニュー数を変更したい場合に、手軽に追加できるようになります。
美容室サイトのメニューページであれば、制作時でのカットメニューは3つであった。でも、運営途中でカットメニューを3つ追加して表示させたいというケースがあったりします。この場合、Advanced Custom Fieldsでは管理画面だけではなくテンプレートの編集も必要となってしまいますが、Smart Custom Fieldsを使えば、管理画面から手軽にカスタムフィールドを追加し、表示させることができます。
こういったケースが想定されるページには、Smart Custom Fieldsを使用して制作することでメンテナンス性を高めることができます。まぁ、Advanced Custom Fieldsでも有料で追加できる機能であるのでわざわざ追加しなくてもいいのですが、制作費用を少しでも抑えるためにこちらのプラグインを追加して制作しております。
AddQuicktag

投稿ページの本文入力を支援してくれるWordPressプラグイン。予めCSSスタイリングしておいたHTMLタグを、クリックだけで指定できます。『h2』『h3』『blockquote』『ul』等を設定しておき、入力したテキストに手軽にHTMLタグを記述できるようにしてます。
HTMLについての知識があるサイト担当者は少ないので、私の制作には必須のプラグイン。よく使用しております。
Simple Tags
投稿の際に、既存のタグをクリックだけで設定できるWordPreseプラグイン。プラグインはあまり増やさない方が良いのですが、どのようなクライアントでも更新しやすくなるように入力を支援するための機能は最低限入れておくようにしております。
Intuitive Custom Post Order

投稿記事の表示順をドラッグ&ドロップで変更できるようになるWordPressプラグイン。固定ページやカスタム投稿タイプの順番も変更できるので、よく利用しております。
たとえば、スタッフ紹介のページをカスタム投稿で作成して一覧表示させる際などによく使用します。投稿順ではなく役職順などで表示したい、店長だけは一番目に表示したい、といった場合にドラック&ドロップだけで順番を変更できるので、クライアントが自分で変更しやすくなります。
Broken Link Checker

リンク切れや、画像が表示されていない箇所を探し出し、お知らせしてくれるWordPressプラグイン。ブログなどで他のサイトのページ紹介をしていると、リンク先のページが無くなってしまう事は何気にあります。更新してから数年経てばサイト自体が無くなってしまうケースも考えられるので、このプラグインは毎回適用してます。
主に、リンク切れを通知してもらう事がメイン。たまに、作業中に画像を間違って削除してしまうケースもあるので、それも考慮すると必須だと思います。
Contact Form 7

問い合わせフォームを簡単に作成できるWordPressプラグイン。フォーム内のHTMLを自由に直接記述することができるので、レイアウトやデザインを自由に変更することができます。私の制作では美容室などの予約フォームやオーダーメイドで制作する商品の注文フォームにも利用したりしてます。また、デフォルトではない送信完了ページを用意することも可能。
これは必須プラグインです…が、最近他の問い合わせフォームプラグインにも興味あります。
Google XML Sitemaps

Google用にxml形式のサイトマップを作成して、記事投稿後に通知してくれるWordPressプラグイン。投稿後にいちいちSearch Consoleを開かなくてもよくなり、一度設定してしまえばその後の運用がラクになります。Google検索を意識したサイト(ほどんどでしょうが…)は必須となるプラグインです。
PubSubHubbub

記事投稿が完了するとすぐGoogleにプッシュ通知し、インデックスを促すことができるPubSubHubbub(パブサブハブバブ)のWordPress用プラグイン。
訪問者にとって最良の記事を更新したとしても、他サイトにパクられてしまう可能性があります。この際、Googleは先にインデックスできた記事を優先し、遅くインデックスされた方をパクリ記事として認識してしまう場合があるのです。
そうならないよう、Googleへ早めにインデックスを促すためのプラグインです。
WordPress Ping Optimizer

WordPressで投稿を投稿すると自動でPing送信がおこなわれ、さまざまなPingサイトへ更新通知を送ることができます。ただ、このWordPressのPing送信という機能、公開ボタンを押す度に送信されてしまいます。部分的な修正をして公開ボタンをクリック、を何度も繰り返して押していると、その分Ping送信してしまいスパム扱いされる可能性が出てきます。
短時間でPing送信を何度もおこなわれないように制御してくれるのが、このWordPressプラグイン。WordPressに慣れないクライアントには必須です。
ちなみに私が設定しているPing送信先は、以下のものです。
http://blog.goo.ne.jp/XMLRPC
http://www.blogpeople.net/servlet/weblogUpdates
http://ping.blo.gs/
http://blogsearch.google.co.jp/ping/RPC2
http://blogsearch.google.com/ping/RPC2
http://rpc.reader.livedoor.com/ping
http://ping.fc2.com/
http://ping.feedburner.com/
http://ping.rss.drecom.jp/
http://wpdocs.sourceforge.jp/Update_Services
http://rpc.pingomatic.com/
http://ping.blogranking.net/
http://ranking.kuruten.jp/ping
http://www.blogstyle.jp/
http://www.blogpeople.net/ping/
http://ping.freeblogranking.com/xmlrpc/
http://rpc.weblogs.com/RPC2
http://services.newsgator.com/ngws/xmlrpcping.aspx
http://ping.dendou.jp/
http://blog.with2.net/ping.php/
http://ping.cocolog-nifty.com/xmlrpc
http://ping.sitecms.net
http://pingoo.jp/ping/
http://taichistereo.net/xmlrpc/
http://ping.blogmura.com/xmlrpc/hidmbp2r256f
※このPing送信先はずっと有効なものではないと捉えて、時折エラーチェックをしてサーバーに余計な負荷がかからないようにしないといけません。
SNS Count Cache

記事がシェアされた数を表示させるためのWordPressプラグイン。
ソーシャルボタンは制作時には公式のものを利用するようにしますが、表示が遅くなってしまうケースがたまに出てきますので、その際はオリジナルボタンを作成してこのプラグインにて数値を表示します。ソーシャルボタンを設置しているページの表示速度を早くするためのプラグインでもあるのです。
もちろん、このプラグインを使用せずにオリジナルボタンでシェア数を表示させる可能です。しかし、ソーシャルボタンはこれまで数年に一度のペースで仕様変更をしてきているので、このプラグインを使用しないでシェア数を表示させていると、その度に修正作業に追われてしまう事になります。これが複数のクライアント分となると相当な作業量…。
そうならないためにもこのプラグインを利用して、新しい仕様に変更された場合でも対応できるようにしておきます。SNS Count Cacheは、これまでの仕様変更にしっかり対応してくれております。TwitterやFacebookの仕様変更時も即座に対応してくれ、1ヶ月後くらいにはきちんと表示されているので、安心できるプラグインだと思います。
ちなみにこのプラグインを適用にすると、すべての記事のシェア数を自動で取得してくれるので、運営途中にプラグインを使用しても正確な数値を表示してくれます。
EWWW Image Optimizer

画像サイズを自動で圧縮してくれるWordPressプラグイン。
WordPressの表示速度の低下の原因として、画像サイズ(データ量)がよく挙げられます。このプラグインを適用しておくと、画像をアップロードする際にサイズを自動で圧縮してくれるので、記事更新がとても効率的になります。
私のクライアントでも、記事にサイズの大きいの画像を複数枚掲載しているのが原因で、表示速度がかなり遅いブログがありました。このプラグインと後述するものを組み合わせて適用しましたら、表示速度がかなりアップして快適に閲覧できるようになりました。画像を多用するサイトには必須です。
Imsanity

先述したEWWW Image Optimizerが画像のデータ量を圧縮するのに対して、このImsanityは、画像の縦横幅のサイズを変更してくれるWordPressプラグインです。
functions.phpなどで画像の縦横サイズを指定することは可能ですが、画像選択時にサイズの選択をしないとフルサイズ(画像の元々のサイズ)にて表示される場合があります。カメラで撮影した写真をそのままアップロードするとかなり大きいサイズになるため(カメラの設定にもよる)、あらかじめ画像のフルサイズをサイトに合わせた規定サイズ以下にリサイズしておく必要があります。それを画像アップロード時に自動でおこなってくれるのがこのプラグイン。
設定したサイズより小さい画像はリサイズされないので、拡大されて画像が荒くなったりすることはありません。サイズの大きい画像のみリサイズしてくれるプラグインです。
WP-DBManager

WordPressで使用しているデータベース内のバックアップをしてくれるのが、このWordPressプラグイン。
私の制作では、制作後の運用まではおこなっていないので、クライアントサイトのバックアップを定期的に保存しておくサービスは提供しておりません。でも、何かあった時に怖いので、自動でバックアップをとっておいてくれるこのプラグインを使用しております。
Revision Control
WordPressのデフォルト機能の一つに、リビジョンというものがあります。記事投稿の際の変更内容を自動で保存してくれる機能です。間違えた内容で更新してしまい以前の状態に戻したい場合に、このリビジョン機能を使用することで復元できる、とても便利な機能です。
しかし、記事内容を変更する度に何度も自動保存されるので、データベース内にリビジョン情報が溜まってしまいサーバーに負荷をかける場合があります。都度データベース内のリビジョン情報を削除していればいいのですが、結構手間だったりするのでいずれ削除作業が滞ることも…。
そこで、このRevision Controlで、リビジョン保存数を制限しておきます。これを設定しておけばデータベースに無駄な負荷をかける心配は軽減されます。
表示が遅い時のためのWordPressプラグイン
これまでご紹介してきたWordPressプラグインは、サイト内容にもよりますが、ほとんどのサイト制作で適用してきた厳選プラグインです。プラグインはあまり多用したくない私でも、最低限これらだけは使用しております。
ただ、サイトの状態によっては追加しているプラグインがありますので、一つだけご紹介しておきます。
WP Fastest Cache

キャッシュ系の高速化プラグインを使用することは極力控えているのですが、どうしても表示が遅くなっているサイトにはこのプラグインを使用しております。
WordPress高速化をするためのキャッシュ系のプラグインはたくさんあり、有名なものですと『W3 Total Cache』や『WP Super Cache』などが挙げられます。しかし、サーバーや他プラグインとのコンクリフトがあったとの情報を多数見かけて、サイトによっては使用するのを躊躇しておりました(こういった事も原因でキャッシュ系プラグインはあまり使用していないのです)。
制作後運用をしてみて表示が遅い場合は、まず画像サイズの最適化やテンプレートファイルの見直し、データベースのチェックなどをおこない、改善されない場合にこのプラグインを使用するスタンスにしてます。
ただ、使い始めてそこまで経過していないので、試験的な使用に留めております。ちなみに、この記事投稿現在で、当サイトに適用しております。今のところ快適な状態になっておりコンクリフトも見かけないので、現在の状態であれば問題が生じないプラグインのようです。
WordPressプラグインの使用についての私の考え
先述してありますが、私としてはWordPressプラグインをできるかぎり使用したくないと考えております。単純に、プラグイン一つ増えることでサーバーにプラグイン用のファイルが追加されますし、ものによってはデータベースに負荷をかけたりするケースもありますので、できるだけ使用しなくてもいい状態のサイトを制作するようにしております。
しかし、WordPressプラグインを使用することで微弱な負荷等をかけつつも、それ以上の大きなメリットが生じるプラグインがあることも実体験で学んでおります。これはサイトの状態によって異なりますので、取捨選択をしながらサイトと運営者にとって最適なプラグインを用意していくことが大切です。
「このサイトにはこのプラグインが絶対に必要だ。」と思うもののみをチョイスするようにし、訪問者にストレスをかけないサイト作りをぜひ心がけてみてください。