ここ最近IEのバージョン対応について考えておりました。IE9以降を対象とするか。IE11(最新版)のみにするか。どこまでIEバージョン対応をすべきかを悩んでいたので改めて色々調べなおしてみたら「なんだ、IE11(最新版のみ)でいいじゃん!」という結果になり、私の制作ではIE11のみに対応させることにしました。
Webサイト制作者の背中を押すことができれば幸いです。
IEバージョン対応はWeb制作者にとって曲者的存在だった
IE(インターネットエクスプローラー)のバージョン対応は、Web制作者にとって、いつでもまとわりついてくる曲者的存在でした。IE6、IE7、IE8の3つの対応が強いられた頃がとても懐かしい。paddingが倍になるってなんだよ…。IEハックなんて知らん!フォントをバージョン毎に設定していたのも思い出した。いや、思い出したくもない…。
しかし、数年前にあったMicrosoftの施策により、それらのバージョン対応の必要がなくなりました。曲者から開放された時の感動は忘れられません。
と思っていたら、Microsoftの施策はまだ続いていたようです。
IE11(最新版)のみの対応でよさそうです
Microsoft社の公式サイトでこのような記事を見つけました。
Internet Explorerサポートポリシー変更の重要なお知らせ – Microsoft
米国時間の 2014 年 8 月 7 日、マイクロソフトは Internet Explorer のサポートポリシーについて、重要なお知らせを致しました。これにより、2016 年 1 月 12 日 (米国時間) を過ぎると、使用しているオペレーティング システムでサポートされる、最新バージョンの Internet Explorer だけが、技術サポートとセキュリティ アップデートを受けられることになります。
このお知らせの内容を簡単にいえば、『常に最新IEバージョンをアップロードして使用してね。じゃないと、悪意のあるソフトウェアからの攻撃を保護できませんよ。』ということ。ただし、この最新IEバージョンというのがOSのバージョン毎に違っていて(またか…)、一応今のところ(2016月10月現在)で、以下のIEバージョンアップデートが必要とのことです。
- Windows Vista SP2
- Internet Explorer 9
- Windows Server 2008 SP2
- Internet Explorer 9
- Windows 7 SP1
- Internet Explorer 11
- Windows Server 2008 R2 SP1
- Internet Explorer 11
- Windows 8.1 Update
- Internet Explorer 11
- Windows Server 2012
- Internet Explorer 10
- Windows Server 2012 R2
- Internet Explorer 11
- Windows 8
- Windows 8.1 へアップデートが必要
※Windows Serverはサーバー向けのOS。一般的なものではないので、私たちはあまり意識しなくてもいいかなと…。
ここで注目すべきは、Vista SP2のみですね。このOSに対応している最新版はIE9なのでそこが気になるところなのですが、Vistaってかなり人気のなかったOSで、アナリティクスを見てもこのOSからのアクセスはほぼ無いというのが現状。
また、Vistaのサポート期間が2017年4月11日までなので、これからの制作ではVista(IE9)を視野に入れなくてもいいという事に。
つまり、我々Web制作者は、IE11(最新バージョン)のみの対応で良いということになりました。
IEバージョンはIE11からの対応であれば、FlexboxなどのCSS3を気軽に使用できる
やっとflexboxが気兼ねなく使える日が来ましたね。IEのためにjQueryで対応しなくてもいいんです。最近私が悩んでいた一番の理由は、flexboxの使用可否でした。flexboxを使用することでレイアウトに関するCSSコーディング量はかなり削減できますからね(※)。
※IE11用に追加で記述が必要なケースもあります。
また、flexbox以外にも対応しているCSS3はたくさんありますので、以下のサイトから確認してみてください。
以下のサイトは、自分の閲覧環境での対応状況を確認できるサイトです。確認したいブラウザで下記サイトを閲覧すると、対応状況を教えてくれます。
モバイルブラウザの対応状況は以下のサイトで詳しく確認できます。
これまでIEというのは、Web制作者からするとほんとに厄介なブラウザではあったのですが、一時期まではシェア数が1位だったという事もあり渋々対応しておりました。しかし、これから制作するWebサイトについてはIE11のみ(最新版)の対応というかたちで問題ないでしょう。少なくとも私の制作では、IE11のみにすると決断しました。
ただ、案件内容によってはターゲットに合わせてIE10以前の対応が必要になってくる可能性がないとも言えないケースがあるかもしれません。そういった場合のために日頃からIEハックはチェックし、すぐ対応できるようにしておかないといけませんね。